Google Next 25 @LasVegasに参加しました!
- 吉田 亮
- 5月8日
- 読了時間: 13分

こんにちは、リベルスカイのアプリ&セキュリティーチームのマネージャーをしております吉田と申します。
私自身、ここ数年はGoogle SecOps(SIEM/SOAR)の導入支援をメインに行なっているのですが、
今年は弊社として、日本リージョンにおける「セキュリティ」部門においてベストパートナー賞をいただいたこともありトロフィーを貰う命を受け、ラスベガスで4/9(水)から4/11(金)に開催されたGoogle Next 2025 に同僚の磯野氏と参加してきましたので、その内容をライスベガスの諸々を含めてご紹介します。
記事にするのがだいぶおそくなってしまいましたが、来年参加される際のご参考にお役立てください!
準備(ESTA申請など)
私個人として、海外に行くのは10年ぶりぐらいというのと、さらにアメリカに行くのは2008年ぶりでしたので、当時は必要がなかった「ESTA」って申請って何?ぐらいのレベルでして。また、ラスベガスへは日本からの直行便が存在しない、ということでしたのでバンクーバーでの乗り継ぎが必要だったのですが、さらに追加で「eTA」の申請も必要で色々と面倒でした。最低でも渡航の72時間までに必要なので、忘れずに申請を。また、Google Nextのチケット自体は早割があったりするので、こちらも早めの購入をお勧めいたします。
ホテルチェックイン

空港到着〜ホテルのチェックイン&トラブル空港に到着すると、空港内でGoogle Nextのバッジ(首からぶら下げるパス)をゲットできます。開催の2日前ぐらいに、バッチをゲットするためのメールでQRコードが届きます。ラスベガスのいくつかのホテルや、Google Nextの会場でもバッジ受付がありますが、初日はめちゃくちゃ人が多かったので、空港でゲットするのがお勧めです。
そのまま空港からホテルにタクシーで移動。宿泊したホテルはエッフェル塔や凱旋門のある「パリス ラスベガス」だったのですが、空港からはラスベガスのエリア毎に料金が一律になっていました。(パリスのエリアは$25)
ちなみにラスベガスのホテルでは、すでに旅行会社のパックでホテル代を支払っていても「リゾートフィー」という料金をチェックイン時に追徴されます。(1泊あたり$50-60程度が相場のようでした)
さらに、デポジット(預かり金)もその時に取られまして、5泊分ということもあり、ホテルによりますが、おそらく$500前後の支払いを要求されます(クレジットで済ませるとすぐに利用メールが飛んできて、日本円で8万を超えていて結構ビビります・・・)チェックアウト時には、デポジット分は返金扱いになっており、最終的に$300前後の明細になっておりましたが、海外のホテルではこの辺がいい加減なところも多いらしいので、明細書をしっかり確認したほうが良さげですね。
余談ですがチェックイン後、ホテルの部屋に入ろうとカードキーをかざしても全く反応せず、フロントまで戻って伝えたところ、どうやらドア側のキーのブレーカーが落ちているということで、最終的に部屋に入るまで2時間以上待たされる、という海外ならではの洗礼を浴びる事態になりました。フロントとのやり取りなど含めて到着早々心が折れましたが、Google翻訳が大活躍しました(ノ^∇^)ノ
バスの利用
ラスベガスに着いた翌日、ストリップを縦断しているバスに乗って会場であるマンダベイホテルへ。
現地の交通機関は勝手がわかってないと色々と焦りますが、バスはアプリ(※1)でQRコードをかざして乗るのが一番楽です。
(※1)バス停に設置されてる自動販売機で購入できますが、タッチパネルの感度が悪く、バスにのる用のアプリをダウンロードして、チケットを購入した上で乗車時にQRコードをかざしてのるのがスムーズでした。「Ride RTC」というアプリをダウンロードしてクレジットカードで購入し、利用したいタイミングでアクティベーションするだけです。バスのキップは時間制の乗り放題チケットのみ。コスパがいいのは24時間のチケットです。(2時間:$6、24時間:$8、3日間 :$24)
4/8(火)前夜祭「Google Cloud Partner Awards」


今回の出張の大義名分であった、パートナーサミットでのトロフィー受領&レッドカーペットでのインタビューを受けるため、マンダベイホテル内のGoogle Next会場のB1にあった「Partner Summit ラウンジ」へ。会場ではお酒や軽食があり、ほろよい状態で表彰台へ上がれます。レッドカーペットは流れ作業みたいになっていて、3-4人が同時にインタビューを受けていました。事前に聞いていた話では、インタビュー形式かスピーチ形式か選択可能&日本語の翻訳をつけれるとのことでしたので、特に文面は用意していなかったものの、同僚の磯野氏に「英語でやったほうがかっこいい」と焚き付けられ、その場で文面を考えて英語翻訳し「英語でスピーチします」と受付の方に宣言しましたが、結果的に日本リージョンのグループとして「日本語でのインビュー」になってしまい用意していた文面は使えず逆に緊張して答えることになりました(^_^;
「Sphere」のGoogle スペシャルバージョンを体験

インタビュー後、事前予約していたスペシャルイベントのために「Sphere 」へバスで移動。Sphereは2023年に爆誕した超巨大な球体のスクリーンの施設(U2のライブで一気に有名に)で、個人的にはラスベガスで一番楽しみにしていた施設の「Google スペシャルエディション」版を体験。内容としては、Googleの生成AI(Veo2 / Imagen3 / Gemini)をつかって、名作「オズの魔法使い」の映像を高解像度化&画面サイズをSphere用に拡張する、という実験プロジェクトのドキュメンタリーのような内容だったので、興味深い内容ではあったものの、Sphereの本来持っているポテンシャルはそこまで引き出せていなかったように思いましたが、生でスンダー・ピチャイ氏をみれてよかったです。
(結果的に欲求不満が募り、帰国日にSphereの通常公演を体験しましたので、Sphere的にはいい宣伝になってたのかもしれません)
セッション(4/9 - 4/11)


基調講演のため、マンダレイベイには30分前に着いていたにもかからず、長蛇の列でなかなか進まず、結局、KEYNOTE本会場ではなく別エリアのモニターで参加。内容は生成AIが9割でしたが、キーワードは「エージェント」でした。以下の4層構造をベースに、アプリ、インフラ、データ、セキュリティー全ての分野で「エージェント」に関する内容でした。

以下にざっと挙げただけで、ほとんどの新サービスに「Agent」というキーワードが。AIエージェントの最前線として、エージェント同士の連携にした「マルチエージェント」になっていくとのことでした。ざっとメモしただけでも以下のような感じでございます。
<OSS>
・Agent Development Kit (ADK)
→Agent 開発に最適化された Python フレームワーク
・Vertex AI Agent Garden
→ユースケースに基づいたエージェントのサンプルが利用可能
・Agent Engine
→Agentのデプロイツール。モデルへの非依存
<AgentSpace関連>
・AgentSpace
→全てのエージェントのHub
・Agentspace Agent Designer
→ノーコードでエージェント作成
・Chromeとの統合
・Agent2Agent プロトコル
→エージェント同士のやり取り
・Idea Generation Agent
→アイディア出しの壁打ちに
・Deep Research Agent
→社内データに対してDeep researchできる
・Agent Gallery
→パートなーエージェントはマーケットプレースにて取得
<アプリ、インフラ、データ、セキュリティー全般の所感>

個々のサービス名は割愛しますが、たとえばデータであれば、BigQueryだったりLookerなどの主要サービスなど、生成AIとエージェントをキーワードとした組み込みがされており、ユーザー目線でも開発目線でもほぼ全ての主要サービスを生成AI/エージェント越しに利用できるようになる、というレベルの話になってきており、生成AIによる大きなパラダイムシフトを迎えていると改めて痛感しました。
生成AIが絡まないアップデートでよかったのが「Cloud Run IAP built-in」という機能。ロードバランサーなしでCloudRun サービスに対して IAP を有効化できるようになったため、社内WEBアプリなど、IAMを利用した認証と認可を適用したアプリをCloud Runだけで構築可能になったのが地味にありがたいですね。
<クリエイティブ系>

クリエイティブ系のモデルである
・Imagen 3(テキストから画像作成)
・Veo 2(テキストから動画作成と編集、画像からの動画生成)
・Lyria(テキストから作曲)
あたりは、昨年ぐらいから私の子供が所属する町内会から依頼されたスライド動画の作成時に「SUNO AI」で町内会のテーマ曲を作ったり、写真をアニメ化した上で動画にしたりとそれぞれ世に出ている各サービスをよく利用していることもあり、さして大きな驚きはなかったものの、これがGoogle Cloudのサービスに組み込んだ時のコストメンやエージェントを利用できるようになると考えると、単品利用時よりもよりシームレスな連携のアドバンテージがあると思いました。
<セキュリティ>

私が参加したセッションは、立場上ほぼセキュリティー(Google SecOpsやGoogle Threat Intelligence、SCCなど)絡みのセッションだったので、予想通りかなり人がすくなったです。昨年でいえば、もともとChrobnicle時代はSIEMとSOARが製品として独立していたものを、Google SecOpsという名称に変更したり、MandiantのASM(Attack Surface Management)やダークウェブもモニタリング、脅威インテリジェンス等の機能を統合したGTI(Google Threat Intelligence)がでてきましたが、さらに以下の全てが統合したものを「Google Unified Security」とするそうです。
・Google SecOps
・Google Threat Intelligence
・Security Command Center
・Chrome Enterprise
・Mandiant(の専門知識)
・セキュリティ用Gemini
また、すでにSecOpsでもセキュリティに特化したGeminiがヘッダーメニューから呼び出せたり、またSOARのケース起票時にGeminiよる要約(サマリー)が表示されたりしますが、例えばアラートを継続的に調査し、人間の注意が必要なものを判断したり自動的に対応するといった「エージェント化」を目指すアップデートが実装されます。SecOpsは最終的にはSOC事態をAIに任せるような自動化を目指しているので、その大きな一歩となると感じました。
他のイケイケの生成AI系セッションに比べ地味目でしたが、具体的なサイバー攻撃の具体例やSIEM導入におけるベストプラクティスなど、今現在、自分が取り組んでいる点において、国は関係なく導入時の悩みどころなどは共通しているんだな、と改めて実感しました。
Google Next&ラスベガスという体験を終えて
海外出張自体が初めて&ラスベガスも初めてであり、物価の高さに疲弊しつつも、非常にエキサイティングな1週間でした。来年も引き続きベストパートナー賞をいただけるように精進したいとおもいつつ、英語を真面目に取り組みたいな、と痛感した旅となりました。
以下、Google Nextやラスベガスの体験メモとなりますので、ご参考にお役立てください。
セッション予約はお早めに!
人気のセッションはすぐに埋まるので、セッション登録のメール通知が来たらすぐに予約したほうがいいです。(1ヶ月以上前からセッションの予約できたはずです)
Nextアプリは必須!
Google Next専用アプリが超お勧めです。というかこれがないと話にならないです。セッションの予約から、会場のマップ機能(セッションのルームへのナビ)が超便利!
Google翻訳+Googleレンズが大活躍!
(私のように英語がだめな人向けの話ですが)セッションで投影されるスライドを写真にとって、Google翻訳の画像翻訳機能(Google レンズ)で訳しながらであれば7-8割は内容を理解できますのでお勧めです。写真が撮りやすい席に座ってください。
会場の食事はすべてタダ!
会場のランチエリア(超広大な場所!)にて、無料で提供されます。缶のジュースやら、サンドイッチ、サラダボウル、ラップサンドなど。サンドイッチは巨大すぎで残してしまいましたが、超物価高&ラスベガスはすべて観光地価格ということもあり、ダダ飯は非常に助かりました。個人的にはサラダボウルが美味しかったです。
廊下で飲食物あり!
AM中はコーヒーや紅茶、ちょっとしたスナックなどが廊下で提供されたりします。コーヒーはめちゃくちゃありがたかったです。ウォーターサーバーが至るところにありますので会場にいる間は水には困りません。
Japan Welcome Reception(前夜祭)
GoogleCloudの顧客様、パートナー企業が参加するネットワーキングがありますので、参加のご案内がある場合は参加をお勧めいたします。定員に限りがあるのでお早めに。BARでは、GoogleCloudをイメージしたカクテルなどあったり、ちょっとしたクラブなみに洋楽が爆音でかかっていてチャラさ満点の空間でした。
Japan Session & Reception(最終日)
日本からご参加のお客様対象にしたスペシャルセッションとレセプション(立食パーティー)は、参加のご案内がある場合はこちらも絶対に参加した方が良いです。2時間で主要セッションのトピックを一気に説明してくれるので、人気のセッションに参加していなくても、おおよその目玉サービスやアップデートなどを知ることができます。また、レセプションパーティーはスフィンクスやプラミッドでお馴染みのルクソールホテルでの開催でしたが、特にお肉が美味しかったです。私達は当たりませんでしたが、受付番号によるビンゴ大会もありました。
もっていくと良いもの
・リップクリーム
・歯ブラシ
・髭剃り
・水筒
ホテルのアメニティは日本のサービスレベルを期待すると痛い目に遭います。歯ブラシ、カミソリは持参しましょう。(現地で買うと高いです)またラスベガスは非常に乾燥しており、2日目にして唇が割れてしまいましたのでリップクリームも持参したほうがよいです(現地で買うと高いです)会場にはウォーターサーバーがあるので、水筒があるといいかもしれませんが、ペットボトルもっていればそれにいれてもいいと思います。
物価、食事

2025/4/7時点で、羽田空港で両替した際のレートは1$あたり147円ぐらいでした。大谷翔平か好物に挙げている「イン・アンド・アウト・バーガー」のチーズバーガーセットで$11ぐらい。体感的にコレが1番安かったです(セットのドリンクも飲み放題です)。
衝撃だったのは、ホテルで水(600ml)を買った時。まさかの$7.99で戦慄が走りました。水を買う場合は、ラスベガスの大通りによくあるCVSファーマシーで購入するのがベストです。(それでも$3.5もします😢)
ちなみにGoogle Next会場ホテル内のフードコード(サブウェイとか入っていた)で、ピザとドリンクたのんだら、19ドルでした。めちゃ高い!

エンタメ等
・シルクドソレイユ
念願のシルクドソレイユ「オー」を鑑賞。シルクドソレイユは昔、日本で「ZED」が常設してあった時に鑑賞したことがありましたが、オーはとにかく舞台装置がすごい。チケット代は$200ドルぐらいしましたが、その価値はあります。開始も21:30〜の回がありますので、GoogleNextの後にでも行く時間はあります。
・グランドキャニオンツアー
1日でグランドキャニオン、ホースシューベンド、アンテロープ(windows7の壁紙でお馴染み)を巡る弾丸ツアーに参加。朝5時集合のよる22時に解散、というハードスケジュールで、1日の車での走行距離はなんと1200km。あまりのスケールに途中から写真を撮ることが無意味に思えてきました。ラスベガスという、超人工的な街とグランドキャニオンというとてつもない自然の対比で、バカみたいな感想ですが「地球は惑星なんだ・・・」と初めて実感しました。人生で一番スケールのでかいランドスケープでただただ圧巻でした。
・カジノ
ホテルによって多少の違いはあるものの、エリア面積の半分以上がマシンですので、ディーラーがいる卓のように英語やルールが微妙にわかってなくてもカジュアルにプレイできます。雰囲気としてはゲームセンターのメダルゲームコーナーが近いかと。マシンの場合、ドル紙幣を入れてプレイできます。
・Sphere
帰国の最終日に通常コンテンツである「Postcard from Earth」を鑑賞。こちらも写真では全く伝わらない内容ですが、グランドキャニオン体験後にみてしまったこともあり、ちょっと期待値を超えるものではありませんでした。値段も日本円で17000円ぐらいで50分ぐらいで終わるので、コスパは若干悪いかな、、、、行くなら、グランドキャニオン等に行く前に行くべきです。

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